交通事故は突然起こり、被害者の生活に大きな影響を及ぼします。
特に「むちうち症状」は外見からは分かりにくく、時間の経過とともに悪化するケースも少なくありません。
当院にも日々、多くの交通事故患者様がご相談に来られます。
今回は、実際に当院へ通院された50代ご夫婦の事例をもとに、交通事故後の通院の重要性と注意点についてご紹介いたします。
実例紹介:信号待ち中の追突事故とご夫婦のむちうち症状
ある日、信号で停車中の50代ご夫婦の車に後続車が追突。
お二人とも首と腰を強く痛め、典型的な「むちうち症状」が出ました。
事故の翌日から当院へ受診され、首の可動域制限や腰部の張り、頭痛の兆候などが確認されました。
当初は旦那様も奥様も同じような状態で、むちうち特有の筋肉の緊張や神経への負担が見られました。
しかし、通院の頻度によってその後の経過に大きな差が出ることになります。
通院頻度による回復の違い
交通事故直後は自覚症状が軽くても、早期かつ継続的な施術が必要です。
むちうちは炎症や神経症状が遅れて出ることが多く、油断すると後遺症につながる恐れがあります。
ご夫婦それぞれの対応の違いでどのような差が出たかご説明いたします。
旦那様の場合:週5回の通院で良好な回復
事故により持病の腰痛が悪化したこともあり、仕事終わりに時間を作り、週5日で通院。
初期段階でしっかり施術を受けたことで、事故の影響で一時的に持病の腰痛が悪化したものの、二か月目には経過良好となり、四か月目にはほぼ痛みが解消されました。
奥様の場合:通院不足で症状が悪化
事故直後は「症状が軽いから大丈夫」と思い、週1〜2回程度の通院を1か月続けました。
しかし、時間の経過とともに首の痛みが強くなり、頭痛や倦怠感が悪化。
3か月目以降も症状は残り、生活に支障をきたす状態となりました。
保険会社とのやり取りと治療打ち切りの実態
三か月目に入った頃、保険会社から「そろそろ治療を終了してほしい」との連絡がありました。
旦那様は経過も良く、痛みも軽快していたため四か月目で終了。
一方の奥様は2ヵ月以降は週に4、5日通院し症状が残っていたものの、同乗者である旦那様が終了していること、
初期に通院履歴が少なかったので痛みの原因に事故との因果関係がないと判断され治療が打ち切られてしまいました。
その後、最終的に示談金が提示され、ご夫婦合わせて60万円で示談成立となりました。
今回の事例から学べる5つの注意点
通院頻度が回復の鍵を握る
症状が軽くても、事故直後は頻度高く施術を受けることが望ましいです。
初期のケアが後遺症を防ぐ最大のポイントです。
保険会社との交渉は計画的に
保険会社は一定期間での治療終了を求めることがありますが、基本的には主治医が診断をします。
必要があればMRIなどの精密検査をうけて「まだ治療が必要」という客観的な証拠を揃えることも重要です。
同乗者でも症状は異なる
同じ事故に遭っても、体格や筋肉の状態、事故に遭った瞬間の姿勢や衝撃に備えられていたかで症状は大きく変わります。
「同乗者が大丈夫だからあなたも大丈夫」と言われても適切に治療が受けられるようにしっかりと主張して打ち切られないようにしましょう。
示談金交渉の重要性
今回の事故の場合、自賠責基準の通院期間で計算すると2人で100万以上の慰謝料になるはずが
60万円で示談成立のサインをしてしまいした。
早めに専門家へ相談を
弁護士や交通事故に詳しい整骨院へ相談しておくことで、治療の継続や示談金の妥当性についてアドバイスを受けられます。
まとめ:交通事故後は早期・継続的な通院と専門家相談が必須
交通事故は一瞬の出来事ですが、その後の生活に長く影響を及ぼす可能性があります。
今回のご夫婦の事例は、「通院頻度の差が回復度合いを大きく左右する」ことを示しています。
むちうち症状は後から悪化することも多いため、早期・継続的な施術と、保険会社への的確な対応が何より重要です。
誠整骨院グループでは、交通事故患者様に合わせた施術計画を立て、弁護士や医療機関とも連携しながら安心して治療を続けられる環境を整えています。
事故に遭われた際は、ぜひ早めにご相談ください。



