こんにちは。小金井エリアで整体・整骨院を運営している、株式会社 誠の柔道整復師の染谷です。
「朝起きると首や肩が痛い」
「寝ても疲れが取れない」
「自分に合う枕が見つからない」
こうした悩みをお持ちの方は非常に多くいらっしゃいます。
そして、そのような方からよく受けるのが「どんな枕が正解なんですか?」という質問。
今回は、この“枕の正解”について、整体的・構造的な視点から本質的な答えをお伝えします。
睡眠と枕の関係|疲労回復を最大化する“前提条件”は頸椎の安定
人は一日の中で、寝ている間に心身を回復させています。
脳・神経・筋肉・内臓——すべてのメンテナンスが行われているのが睡眠時間。
つまり、良い寝具は「疲労を癒す道具」ではなく、「疲労を回復させる前提条件」とも言えるのです。
結論:枕はなるべく低い方がいい(理想は枕なし)
突然ですが、整体師としての結論を先にお伝えします。
理想は[枕なし]
最低限、首の自然なカーブだけを支える[低めの枕]がベスト
これは意外に思われるかもしれません。
しかし、人間の首の骨(頸椎)は、もともとゆるやかな前方カーブ(前弯)を描いているのが自然な状態です。
このカーブが正しく保たれていれば、
重たい頭を無理なく支えることができ、血流や神経伝達もスムーズになります。
ところが、高すぎる枕を使ってしまうと首が前に折れ、頸椎の前弯が失われてしまう。
この状態が毎晩続くことで、ストレートネック・肩こり・頭痛・呼吸の浅さなど、さまざまな不調に繋がっていきます。
なぜ高い枕が“落ち着く”のか|ストレートネック・猫背の落とし穴
ここで大きな落とし穴があります。
それが、
「ストレートネックや猫背の人ほど、高めの枕が“落ち着く”と感じてしまう」
ということ。
実は、首のカーブが失われた状態に体が慣れてしまっていると、
低い枕や正しい寝姿勢が逆に違和感・不安感として現れてしまうのです。
その結果、「高い枕じゃないと眠れない」と思い込み、
ますます首の骨格を崩す習慣が続いてしまう…という悪循環に。
つまり、“楽”=“正しい”ではないということ。
ここに、多くの方が枕選びで迷子になる理由があるのです。
あなたの枕、問題なし?セルフチェックリスト
以下のような状態があれば、枕が合っていない可能性が高いです。
セルフチェックをしてみましょう!
•あごが上がっている(高すぎる枕)
•首の後ろが浮いている(支えがない)
•寝起きに首・肩・背中がこる
•仰向けで寝るのが辛い/横向きでしか眠れない
本来、正しい枕であれば、「寝ていることを忘れる」くらい首が自然に支えられている状態になります。
整体師が推す「良い枕」3条件
では、どんな枕が「理想的」なのか?
✅ 首のカーブをやさしく支える“低め”の枕
→ 首だけを支え、頭は自然に沈む構造
✅ 仰向けでも横向きでも、背骨が真っすぐ保てる高さ
→ 横向き寝の際、顔が沈みすぎず持ち上がりすぎない
✅ 素材は柔らかすぎず、沈みすぎないもの
→ 寝返りが打ちやすく、圧力が分散されるものが理想
ここで重要なのは、「フィット感」ではなく「骨格と整合性があるかどうか」です。
最初の違和感は正常|数日〜数週間で整う体の変化
繰り返しになりますが、“高めの枕の方が落ち着く”と感じるのは、体がゆがんだ状態に慣れてしまっているからです。
低めの枕に変えると最初は違和感があるかもしれませんが、
数日〜数週間で身体の軸が整い、呼吸の深さ・寝起きのスッキリ感・肩や首の軽さなどに変化が出てきます。
まとめ|枕選び=体のメンテナンス。1日の1/3を預ける「治療台」
枕はただの“寝具”ではありません。
それは、1日の1/3を預ける「体の治療台」です。
あなたの今使っている枕が、あなたの疲労や不調を“癒している”のか、
それとも“悪化させている”のか、一度見直してみてください。
理想は“枕なし”、もしくは“首だけを支える最低限のサポート”。
そして高めの枕が落ち着く方ほど、今の首・背中の歪みに気づくきっかけにしていただければと思います。
当院では、睡眠姿勢のアドバイスや、自分に合った枕の選び方なども丁寧にお伝えしています。
「何を選べばいいかわからない」「自分の首の状態を知りたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。


